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E.D.とは...、Erectile Dysfunction;。
ということで勃起不全、勃起(機能)障害などと訳されます。
バイアグラなどが内服で有名ですが、これらの内服薬は心臓に負担がかかる場合も多く、E.D.となりやすい年齢にはありがちな心血管系の疾病がある方には内服が難しい場合も多く見られるようです。
一方 ICI (陰茎海綿体注射)は、陰茎に直接薬液を注入して陰茎の血管を拡張させるため、心血管系への薬液による負担がバイアグラなどに比べて少なくすむのがメリットです。
ネットで検索するとICIに関しては、多数ヒットしてきますが、要約すれば、複数の医薬品を独自の配合比率によりカクテルすることにより、一般的な文献では数cc必要となるべき注入量を、 1cc以下、概ね0.5cc以下のごく少量、特殊な注射器でペニスに直接注射することにより勃起状態を得られます。
この注射による治療法ではほぼ100%に近い症例で勃起状態が得られます。
また、陰茎への局所注射のため、心疾患などでバイアグラなどの内服薬が服用禁忌の患者さんでも使用が可能です。
注射と聞くと、『さぞかし痛いんだろうな...』と思われると思いますが、27Gというインフルエンザの注射に用いる細い針を使用しますので、注射の際の痛みは殆ど感じない方が多いようです。
余談ですが、この27Gという針は、ヒアルロン酸を顔に注入する場合のうち、法令線や輪郭痙性のための比較的分子量の大きいヒアルロン酸を注入する時にも使用されるサイズであり、ヒアルロン酸を注入している患者さんの相当数が、この太さの針を使用されていることからも痛みがさほど強くないであろうことはお分かりいただけるかと思います。
なお、薬液量は個々の患者さんのEDの程度、体格、体重等により異なるため、患者さん毎に一回に使用する薬液の量を決定していきます。
一度薬液の量が決まれば次からは薬だけの処方が可能となります。
また、勃起状態に応じて、薬液の微調整が可能となります。